
もろみ酢とは、泡盛を蒸留する工程で生まれる副産物で、その良さを知っていた酒造場の職人たちは、昔からもろみ(酒粕)を食べて、暑気払いをしていたといいます。また、もろみ酢のもととなる泡盛造りには、日本酒などを発酵させる時に使う黄麹菌ではなく、琉球王朝門外不出の“黒麹菌”が用いられてきました。黒麹菌は泡盛の仕込み段階である発酵時に、非常に大量の「クエン酸」を作り出すチカラがあるため、気温の高い沖縄でも雑菌の増殖を抑え、酒が腐敗するのを防ぐことができたのです。
沖縄のもろみ酢が優れているのは、一般の酢に含まれるクエン酸が微量なのに対し、もろみ酢はその量がズバ抜けて多いという点です。これだけでも黒麹菌を使ったもろみ酢が、他に類を見ない素晴らしい食品であることがわかります。しかも、体内では合成できない9種類の必須アミノ酸を含めた計19種類にもおよぶアミノ酸も豊富に含んでいるのです。体に必要不可欠なクエン酸とアミノ酸を豊富に、しかもバランス良く含む食品が、「もろみ酢」なのです。
クエン酸とは梅やレモンなどに多く含まれている酸味成分で、有機酸の一種です。私たちの体内で消化・分解された食べ物の栄養分は、クエン酸を中心とする体内サイクルを経てエネルギーとなります。これを「クエン酸サイクル」といい、サイクルがスムーズなほど体を良い状態に保てるというわけです。昔から酸っぱいものは体に良いといいますが、それはクエン酸が代謝サイクルをサポートしてくれるからです。沖縄の「もろみ酢」にはクエン酸がたっぷり含まれているので、健康維持の強い味方といえるでしょう。
アミノ酸は私たちの体を構成するたんぱく質のもととなる栄養成分です。アミノ酸は種類によってさまざまな働きがあるので、バランス良く摂ることが大切です。特に必須アミノ酸は体内では合成できないため、食品から補う必要があります。各種アミノ酸がバランス良く含まれた沖縄の「もろみ酢」は、ますます注目をあびています。
ミネラルは私たちの体に欠かせない5大栄養素の一つですが、体内で合成できないので食品から摂る必要があります。沖縄の豊かな自然に育まれた「もろみ酢」には主要なミネラルがバランス良く含まれています。
最近では「もろみ酢」にはGABA(ギャバ)が含まれていることもわかりました。GABAはアミノ酸の一種で、正式にはγ-アミノ酪酸といい、おだやかな毎日をサポートする成分として 、話題を呼んでいます。