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宮古島にとんでもない祭りがあると聞いて見に行った。島の北部にある平良島尻で行われる「パーントゥ」だ。これは仮面をつけ、古井戸の底にたまったドロをたっぷり吸わせたツル草を身にまとった異形の神様3体が集落に現れ、人々にドロをつけてまわるというもので、日本各地を探しても、こんなに不思議な姿の神様はいないだろう。このドロをつけてもらうと厄払いができるというのだが、ドロは臭いし、衣服につくと洗濯してもなかなか落ちない。ちょっと面倒な神様だ。
夕暮れの道を、ドロを滴らせながら無言で進む3体のパーントゥは、まるで獲物を求めてさまよう妖怪のようで、中に人間が入っているとわかっていても、かなり怖い。小さな子どもにとっては化け物としか映らない。天地も裂けよと泣き叫ぶ子どもたちの悲鳴と、逃げ惑う人々の歓声で、集落は大騒ぎだ。
はるか昔、島尻の海岸にビロウの葉にくるまれた仮面が流れついたことが、この行事の始まりとされている。その仮面から、どのようにして現在のドロまみれの神様が生まれたのかはわからないが、古くからこの地で受け継がれている行事であることは確か。国指定の重要無形文化財にも指定されている。
パーントゥに扮するのは集落の青年会のメンバーだ。このときばかりは若い女性に抱きついてもセクハラと言われる心配もないので、なり手の希望者は多いらしい。今年の平良島尻のパーントゥは、11月6、7日に行われる。 |
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