歴史ある沖縄の定番おやつたち!

沖縄のお菓子といえばちんすこう、サーターアンダギー、などをイメージする方が多いと思いますが、
今回は意外と認知されていない?歴史ある沖縄のお菓子達をご紹介していきます。
これからの沖縄お土産の参考にもどうぞ!
沖縄風クレープ!チンビンとポーポーって?
沖縄県民には馴染み深いおやつとされる「チンビン」や「ポーポー」はご存知でしょうか?
昔ながらの伝統的な沖縄のおやつで、黒糖や油味噌などを塗って巻いた、「沖縄風クレープ」としても呼ばれています。
チンビンとポーポーの違いは、地域によって違いはありますが、一般的に知られているのは
黒糖入りの生地を巻いたものがチンビン、小麦粉生地に油みそを巻いたものがポーポーと呼ばれています。

チンビン

ポーポー
チンビンとポーポーの歴史
「チンビン」
漢字では「巻餅」と書き、中国から伝わったとのことです。
琉球王国時代に、薩摩(現在の鹿児島)の王様に献上したと記録があるように、昔ながらの琉球菓子とされています。
「ポーポー」
漢字で書くと「炮炮」と書き、チンビンと同じく中国から影響されたお菓子とされています。
沖縄ではポピュラーな具材の油みそを加え、元々中国から伝わったものが沖縄風にアレンジされていったようです。
チンビン・ポーポーをお供えする日、「ユッカヌヒー」って?
沖縄では旧暦の5月4日、「ユッカヌヒー(4日の日という意味)」と呼ばれる日に子供の健康と成長を祈り、
かつては各家庭でポーポーやチンビンを作ってお仏壇にお供えする風習がありました。現代で言うこどもの日にあたります。
また、ユッカヌヒーは海の神様へ祈りを捧げ、豊漁を祈願する沖縄の御願を行う日でもあり、
伝統的な沖縄の漁船「サバニ」でチームごとに競漕する行事「ハーリー大会」も海神様へ海の安全や豊漁を祈願するための海神祭として開催されてきました。
最も有名な「那覇ハーリー」は、観光客誘致として新暦5月4日を中心に、ゴールデンウィーク中の5月3日~5日に毎年開催されますが、
基本的にハーリーは旧暦5月4日のユッカヌヒーに開催されます。
ユッカヌヒーには欠かせない「チンビン」や「ポーポー」は昔から現代までに行事食やおやつとして沖縄県民に愛されてきた伝統的な食べ物なのです。
チンビンの作り方
ここからはチンビンの作り方をご紹介いたします。
沖縄のお菓子をご家庭でいただいてみましょう!
【チンビンの材料(約10枚程度)】
★小麦粉・・・250g
★ベーキングパウダー・・・小さじ2
★油・・・小さじ1
・黒糖・・・150~160g
・水・・・400cc
・サラダ油(生地を焼く時に使用)・・・適量
【作り方】
①黒糖は、小鍋に分量の水で煮溶かし、粗熱を取り冷ましておきます
②★小麦粉と★ベーキングパウダーをふるいにかけ、★油と①の黒糖液とむらのないように混ぜます。
③熱したフライパンに油を塗って②を薄くなるように流し入れ、表面にブツブツと穴が開いてきたら裏返して焼き上げます。

④手前からクルクル巻いて完成です。

《ポイント》・火加減を中火よりやや弱くすると、極端に焦げずいいですよ~!
黒糖のやさしい甘さをほんのりと感じられて、子供の頃母が作ってくれたなぁと思い出すような懐かしい味わいでした♪
手軽に作れますのでぜひこれからのおやつにお試しください~!
沖縄のお菓子たち
「花ぼうる」
卵黄・砂糖・小麦粉を混ぜてつくる素朴なお菓子。琉球王国時代から伝わる伝統的な焼き菓子で、現在は法事やお祝い時に用いられます。
特徴的なのが形成方法で、職人がひとつひとつ包丁で切り込んで形をつくっています。
繊細な模様でお店によっても形や模様も違うのでお気に入りの柄を見つけてみるのも良いかもしれません!

「タウチィチョウ(闘鶏餃)」
ラードと小麦粉をこねて作った皮で、胡麻・ピーナツ・キッパン(沖縄のカーブチーなどの柑橘類に砂糖を煮詰めて乾燥させた沖縄の伝統銘菓)を
混ぜ合わせた香り高い餡を包んで揚げた菓子。ひだの部分が鶏の鶏冠のように見えるから名付けられたと考えられているそうです。

「クンペン」
以前にもブログで登場した「クンペン」は琉球王国時代から伝わる焼き菓子です。
当時、宮廷での催し物の際に茶菓子として用いられた琉球王家御用達の高級菓子とされていました。
小麦粉・卵黄・砂糖で作った生地で、胡麻餡を包んだ丸い形状のお菓子です。現在では法事や冠婚葬祭の時に使われて沖縄県民に親しまれています。

「タンナファクルー」
明治20年、首里真和志町で生まれたとされます。元祖・タンナファクルー「株式会社 丸玉」創業者の玉那覇さんのお父様が考案した、
黒糖・小麦粉・卵で作った素朴な焼き菓子です。
当時貴重であった琉球王家御用達の高級菓子・クンペンの代用品として庶民に親しまれた事が始まりで、
タンナファクルーという名前は創設者のあだなに由来しています。家の名である「玉那覇」(沖縄の方言でタンナファ)と
色黒だったお父様のあだ名「色黒」(クルー)を合わせて「タンナファクルー」と呼ばれるようになったそうです。

まとめ
沖縄県民の私にとってチンビンやポーポーなどの郷土菓子は小さい頃から身近なおやつとして食べてきましたが、
子どもたちの健やかな成長を願うユッカヌヒーのお供え物として用いられていたことを知り、先祖代々から継承されて来たんだなと感慨深くなりました。
ご紹介したお菓子以外にも琉球菓子はまだまだあります!皆様も気になる琉球菓子を見つけてみるのはいかがでしょうか♪