何にいいの?「ツバメの巣」!



高級食材として扱われる「ツバメの巣」。
ツバメというと身近な存在に感じますが、高級食材としてのツバメは、アナツバメを指します。ツバメは古くから「幸せを運ぶ、縁起の良い鳥」として、中国の一部ではツバメの巣を娘の結婚時に縁起物として贈る習慣もあるようです。現在では美容食材として注目の素材で、ますます人気が高まっています。


【ツバメの巣とは】



上記に記載したようにツバメの巣は、アナツバメの巣を指します。
アナツバメは、東南アジア沿岸に生息しています。巣は海岸近くの断崖や洞窟に作る習性があります。また空気のきれいなところでしか巣を作らないとされ、巣は唾液腺の分泌物で作ります。日本で見かけるツバメは泥や枯草などを使って巣を作りますが、アナツバメは唾液腺からの分泌物のみで作ります。採取するにも困難な場所であり、またアナツバメを保護するために立ち入りが厳重に管理されている国もあります。
高級食材といわれる由縁は、採取が困難であり、採取量が少なく、採取後の工程に手間と時間を要すること、さらに美容と健康に良いことが挙げられています。何世紀にもわたり、中国をはじめとするアジア諸国では、美容や滋養のために食されてきました。



【歴史】



中国では6世紀頃から食べられていたようで、食物関連の文献に登場するのは14世紀中ごろからです。
当時は主に宮廷料理で賞味していたようです。とても希少な食材でごく限られた上流階級の人々の間でしか食されていませんでした。
日本においては江戸時代初期の料理書に記載されており、お吸い物やお刺身のつけあわせとして用いられていたようです。日本にないものとして貴重な食材でした。
現在も高級食材の1つとしてあげられています。



【ツバメの巣の栄養】



高級食材と知られているツバメの巣ですが、中国の漢方書などには「栄養を補給し、肺や胃腸の機能を活性化し、気力を充実させる」とあります。
また美容効果があるといわれ宮廷の女性など、ごく限られた人たちが美貌と若さを保つために好んで食していたと伝えられています。そんなツバメの巣には、さまざまな成分が含まれています。

●シアル酸
シアル酸は細胞の表面に存在する糖の一種で、特に重要な役割を果たしています。
ウイルス等の侵入阻止や美容成分の誘導、免疫の調整などが期待され「美と健康の司令塔」ともいわれています。

●EGF(表皮成長因子)
人間の体内に存在しているタンパク質の一種で、肌の再生や細胞の生成を活発にする効果が期待できます。


期待できる効果として

・美肌効果
・エイジングケア作用
・発毛促進効果
・抗菌・抗ウイルス作用
・抗アレルギー作用




まとめ





自然の不思議から生まれた食材であり、歴史の中で大切に受け継がれてきた「ツバメの巣」ですが、美容や健康だけでなく高級食材としても気になりますね。
近年ではツバメの巣を配合したサプリメントなどが多く登場しています。「美と健康を大切にしたい」と願う人々に、今も昔も愛され続けています。